杞憂 groundless apprehensions 2003 12 16
まさかとは思うが、
イスラム教が揺らぐことはないと思います。
中東から、イスラム教という「重し」が取れてしまうと、
もう収拾がつかなくなってしまう。
イスラム教は、ある意味で、封印の機能を持っている。
中東の人たちの戦闘本能を封印するための規律でもあるのです。
私は、大型犬が好きなので、
小型犬の犬種を忘れてしまったが、
ここでは、とりあえず、ヨークシャーテリアとしておこう。
ヨークシャーテリアは、小さくて、見かけは、かわいい。
しかし、見かけとは、逆に、
彼らは、勇敢で戦闘的な犬だと聞いたことがあります。
だから、彼らの戦闘本能に火をつけてしまうと、
急に飼いにくくなることがあると聞いたことがあります。
中東も、同じでしょう。
この地域で、相次ぐ、地域紛争によって、
彼らの戦闘本能に火をつけた感じがします。
だから、この地域には、戒律という、きびしいルールがある訳です。
戒律が、彼らの戦闘本能を封印しているとも言えるでしょう。
ところが、戦争や、生活が貧しくなると、
彼らの戦闘本能がよみがえってくるのです。
これは、日本にも言えるでしょう。
日本は、猫とも言えるでしょう。
猫は、かわいい。
しかし、猫をよく観察すると、全身が武器だらけである。
鋭い爪、鋭い牙、夜間戦闘も可能な目、木に登れる身軽さ。
北朝鮮の愚行により、
日本人にも、戦闘本能がよみがえってきた感じがします。
聖徳太子という偉大な政治家が、「和をもって貴しとなす」と言った効果が、
薄れてきた感じがします。封印が解けてきた感じがします。
イラク派兵を決めた記者会見で、
首相が精神論を説くようでは、
太平洋戦争の時の首相と同じである。
あの首相の記者会見を見ていて、
「なんだか、戦前に戻った感じだ」と思った人は多い。
メディアも、大本営発表のようになってきたと感じる人も多い。
メディアは、スクープを取りたいために、政府高官や関係者に密着する。
しかも、スクープをもらうためには、政府高官等に、ゴマをする。
しかしながら、本当の言論人とは、
地味な取材を積み重ねて、自らの理論を構成し、
それで、読者に訴え、政府にも注文をつける。
これが、本当の言論人のあり方である。
スクープを取りたいために、
政府高官等に密着して、ゴマをすっているようでは、
自らの能力がないことを証明しているようなものである。
それで、恥ずかしくないのでしょうか。
もう一度、言論人の原点に戻るべきである。
ニーズの分析 needs analysis
アメリカのビジネスマンは、ニーズの分析については、かなり優秀である。
しかし、これが、政治となると、なぜ、わからなくなってしまうのか。
今のやり方をしていては、永遠に、テロはなくならない。
テロリストを一人一人殺していっても、
テロはなくならない。
テロリストにも、友人や家族がいる。
今度は、テロリストの友人や家族が、テロリストになるだけである。
イラクから、テロをなくすには、
イラク人の生活を向上させるしかない。
イラクにとって、本当に、必要なニーズとは、
日本が、第二次世界大戦で、アメリカに負けて、国土が廃墟となったが、
奇跡的に復興して、世界第二位の経済力となった。
その経緯と方法を知りたい。
これが、今のイラクにとって、本当に、必要なことである。